今日の疑問
いざ家を売却する時はどこに頼めばよいの?近所の不動産会社・それともテレビCMをやっているような大きな不動産会社
車の査定みたいに簡単に査定してくれるの
こんな疑問や不安を皆さんお持ちだと思います。そんな中で手軽に相談できる不動産売却一括査定を利用される機会が増えてきています
しかし手軽だとかえって心配される方も・・・・
- 沢山の不動産会社が紹介されるけどどこの会社が信頼できるのか
- 不動産一括査定ってどうなの査定価格は信用できるの
- 大手不動産会社と地元不動産会社の違い
- 家を売却したいがどこに依頼をしたら高く売ってくれるの
- 安心して売却をするに為に
そんな疑問にお答えします
この記事でわかること
不動産売買という非日常な出来事なのに仕組みが分からない・不動産一括査定の仕組み・気になる査定価格の信憑性や大手不動産会社と地元不動産会社の違いなどについてご説明します
不動産業界30年の私が一括査定の裏側や査定価格など余すところなくしっかりとご説明します。不動産売却を検討中の方は一読してから不動産会社に連絡をしましょう
目次
不動産一括査定時の注意点
①:不動産一括査定の特徴
②:不動産一括査定の価格の信憑性
③:一括査定のメリット・デメリット
①:不動産一括査定の特徴

不動産一括査定の最大の特徴は手軽さにあります
もし貴方が売却の意思がなくても、とりあえず家の価値を知りたい時には訪問査定ではなく簡易査定を依頼をすれば直ぐにメール等で回答してくれます
その他一括査定は大手不動産会社や地元不動産会社が登録されていますので複数社の回答を得る事が出来ます
売却を真剣に検討している場合でも訪問査定を行えば当然複数の回答を得る事が出来ます。しかしこの事が次に説明をする査定価格の信憑性の問題となってきます
②:不動産一括査定の価格の信憑性

不動産一括査定に登録している不動産会社は当然ですが他社と競合している事を知っています
すると不動産会社はどのように対処をして行くかと言えば査定価格を上げてきます。時にはちょうどこの辺で探している人がいると言って営業をしてくる場合もあります
確かに学区で探している人はいると思いますがピンポイントで探している人はまずいないと思います。そして一番問題なのはやはり査定価格です。いくら不動産は定価がないとは言っても明らかに相場よりも高い不動産は売れません。不動産一括査定の一番の弊害は不動産会社が競合する事による査定価格の上昇です
査定価格が高くても実際に売却出来なければ何の意味もありません。一括査定で提示される査定価格は根拠がないケースも多いです(査定価格の信憑性を確かめる方法も後で紹介します)
③:一括査定のメリット・デメリット

一括査定のメリットは手軽さと複数の不動産会社の回答を得られる事や、その不動産会社の広告方法等を検証できる事です。これは不動産会社にもよりますが最初から1社だけに依頼をする事が分かると安心して丁寧な説明をしなかったり広告も良い枠で掲載しない場合もあります
デメリットは査定価格の根拠に欠ける点や複数社の話を聴くのでどこの会社が言っている事が本当の事なのか判断がつきにくい点です
査定価格の信憑性を確かめる方法
①:公示価格や路線価格の確認
②:建物価格の目安
③:マンションの場合は同じマンションの成約情報の確認
④:SUUMOなどのサイトを閲覧し現在の売り物件の確認
①公示価格や路線価格の確認

公示価格や路線価格はネットで簡単に閲覧をする事が出来ます。公示価格は大抵の所で近所の土地価格情報が掲載されています
これは不動産鑑定士がこれまでの不動産売買事例やエリアでの購入者の同行もなども調査し土地の価格を算出してくれています
公示価格の確認方法→「土地総合情報システム」
次に路線価格ですが相続税を算出する時に利用される価格ですが当然人気があったり価値の高い所は価格が高いです。この二つ、特に公示価格を見ればおおよその土地の価格は把握する事は出来ます(目安ですが路線価格は市場価格の80%位になっています)
路線価の確認方法→路線価
②建物価格の目安

土地と比べて建物価格は算出が非常に難しいです。減価償却がありますが全ての家に当てはまるものではありません
木造住宅の場合は昔は20年で価値がなくなると言っていましたが、現在はそんな事はありません。手直しの履歴や不具合なども考慮して計算します。ここでは簡単な目安の計算方法をお伝えしておきます
例:木造2階建 ・築20年 ・面積120㎡ 新築時建物価格2,000万円
まず再調達単価を求めます。今回はあくまでも目安ですので新築時の価格を参考にします。求め方は2,000万円÷面積120㎡=166,666円です。次に現在の価値ですがこれは不動産会社によっても考え方が違いますが概ね30年は価値があると想定します。すると残存期間は残り10年となります。これらも元に計算をすると
再調達価格(166,666円)×残存期間(10/30)×面積(120㎡)=6,666,639円(現在の建物価格)となります
あくまでも目安ですが簡単に算出する事が出来ます。これを元に間取りや不具合なども考慮して査定価格を出していきます。くれぐれも自分の家だからと言って甘い目で判断してはいけません。
③:マンションの場合は同じマンションの成約情報の確認
この成約事例はご自身で手に入れるのは難しいので査定を依頼した不動産会社にお願いしましょう。簡易査定にしろ訪問査定にしても同じマンションの成約事例を下さいと言ってみるだけで不動産会社は詳しい方だと思いますので非常に効果的な一言です
④:SUUMOなどのサイトを閲覧し現在の売り物件の確認
マンションの場合は探しやすいのですが一戸建てや土地の場合も必ず査定前に調べて下さい。同じ駅や同じ学区などで探せば見つかると思います。その時に近い築年の物件の価格を事前に把握する事が大事です
大手不動産と地元不動産会社の特性

①大手不動産会社の特徴
大手不動産の特徴は抜群の知名度です。ほとんどの方が一度は耳にしたことがあると思います。また各主要な市や町には支店がありほぼ全てのエリアを網羅しています
また会社のブランドを大事にしますので社員教育が行き届いています。ちょっとビックリされると思いますが現役の不動産会社の社員でまったく知識に乏しい社員は沢山います。その点、大手不動産会社の社員は安心です
しかしデメリットも当然あります。それは会社の利益や会社のルールを順守する事です。良くも悪くもサラリーマンですから驚くような提案や難しい案件は取り扱いません
不動産取引として問題がなくても会社のルールで断れる事があります。それと往々にして出来る社員程独立してしまいます。残った社員は平均的な社員が多く物足りなく感じてしまいがちです。これはどこの大手不動産会社も同様ですので実際の売却で大手不動産会社に複数依頼する必要はないと思います
②地元不動産会社の特性
よく誤解されがちですがこの地元不動産会社にはフランチャイズに加盟している不動産会社も含まれます。この地元不動産会社はフランチャイズに加入している、していないに関わらず力量が様々です
単独で営業をしている会社よりもフランチャイズに加盟している方が知名度もあり知識面でも本部からの指示で業法など勉強の場は与えられますが個々にかなりの差があり驚く程に無知な営業マンが沢山います
逆に単独で営業している会社は大手不動産会社のトップセールスが開業した会社もあり販売力もあります。また会社の規模が小さい分、広告や販売手法の方針決定も早く物件毎に丁寧な売却プランを出してくれる会社もあります
注意点は地元不動産会社には全く販売活動を行わない会社もあります。もっともそのような会社は不動産一括査定に参加していません
以上が大手不動産会社と地元不動産会社の違いです。一括査定には大抵両方の不動産会社が参加していますのでこの事を頭に入れて進めて下さい
今日お伝えした事は全て不動産会社から査定価格を聞く前に行う事です。不動産会社が出してくる査定価格や欲しい人がいる等の言葉を鵜呑みにせずに大切な家の価値を先に調べておきましょう
不動産の査定は家を査定される事ではなく貴方が不動産会社を査定する時です
次回は今回お伝え出来なかった
・媒介契約の違い ・早く高く売却する為に必要な事 ・売却後のトラブルを回避する方法をご説明しますので次回もお楽しみに