不動産の豆知識

不動産購入トラブル・隣人からのクレーム④

前回までのあらすじ

私の仲介で土地を購入されたお客様が家を新築する際に、隣地へご挨拶伺った時に思わぬクレームが起こりました

それは家の図面を見せろと言われてしまった事です

そしてその図面を見るなり、窓の配置や家の配置などでクレームをつけられ、これでは建築を認められないと言われてしまったことです

※隣地の方にはそんな権限はありません

何とか調整するべく度々訪問させて頂き、ようやくこの方のクレームの原因が判明しました

 

不動産購入トラブル・隣人からのクレーム

 

なんとこの方は最初はクレームをつけるつもりはなかったと言われました

それではなぜこのようなクレームになってしまったのか

実は引き渡し前に問題が起こっていました

通常、家を建築する際には地盤調査を行います

そしてその地盤調査の結果によっては、かなり高額な地盤改良費用が必要となってしまいます

買主様もハウスメーカーも早く地盤改良費用を確定させたかったので売主さんが家を解体後(引渡し前)に地盤調査に入らせていただきました

その工事中に問題が発生していました

地盤調査自体はハウスメーカーが依頼をしています

その工事業者が現地でタバコを吸っていたり(吸い殻を残してていたようです)大きな声で作業しており隣地の方は非常に不快な思いだったそうです

そして、なんて非常識な施主(買主様)だと思ったそうです

 

そこからは、日に日に不信感が募り、長年何の問題もなく暮らしてきたのに、今度引っ越ししてくる方は、とんでもない人だと言うふうに置き換わってしまったそうです

そして家の建築を妨害するつもりはないのですが、窓の位置など、お互いに目線を合わせないような間取りにして欲しくて、あのような行動を起こしてしまったそうです

以上のことを買主様に説明させていただきました

そこからは私にではなく、ハウスメーカーの担当者に対してかなり強い口調で怒られていました

今までは他人事のような顔で知らんふりをしていましたが、これからは当事者となってしまいました

正直私は、ざまぁみろと思いましたがそれでは解決しませんので、再度買主様と一緒に隣地の方へお詫びにあがりました

その頃には隣地の方もだいぶ落ち着かれており、買主様の誠意や事情説明を行ったことにより何とか間取り変更等はなく建築することができました

今回のように隣地の方から間取り変更等を要求される事はまれですが、似たようなクレームは度々起こってしまいます

今回は地盤調査で起こってしまいましたが、よくあるクレームが解体工事です

 

解体工事は、音もさることながら、振動や瓦礫が飛んでしまい、周りの家を傷つけてしまうこともあります

さすがに傷をつけた場合はその場で解体業者にクレームをつけられますが音などの問題があった場合は解体業者にはクレームをつけない場合があります

その場で解体業者に言って頂ければ、解体業者担当者がお詫びに上がるのですが、多いのは引っ越し後に買主様にクレームをつけられる点です

引越しのご挨拶へ伺った際に音や振動のクレームを言われてしまいます

しかし解体工事は売主様が依頼されるケースが多く(引渡し条件が解体更地渡しが多い)買主様にとっては今回同様、筋違いのクレームです

不動産購入は、このような予期せぬクレームが発生してしまいます

特に土地購入の場合には注意が必要です

 

身に覚えのない事でも災難が降りかかってくる場合があります