不動産の豆知識

分譲マンションの建て替えについて

今回は、分譲マンションの建替えについて

この分譲マンションの建替えについては、日本中の至るところで問題になっています

耐震性の問題等から建替えを進めた方なければならないマンションはたくさんあるのですが、区分所有者の同意や費用の問題で、実際には建替えられたマンションは非常に少ないです

そしてこの問題は、もっともっとこれから顕在化してくる問題です

そこで国もマンション建替えに関する法改正が行われています。簡単に言うと、区分所有者の同意や建替えの際の容積率にボーナスを与えたりしています

確かに建替えが容易にできるようになれば、安心して生活を送ることができます。しかしそこには色々な問題が絡んできています

このブログを読めば、現在分譲マンションに居住されている方は勿論これからマンションを購入する方にもぜひ参考になる内容です

購入した後に思わぬトラブルに巻き込まれないためにもぜひ一読してください

分譲マンションの建替えについて

 

 

すでに述べたように、現在分譲マンション建て替えについては色々な法改正が行われたり今後も検討されています。

2002年にマンション建替え円滑化法が制定され、2020年にも制度改正が行われました

区分所有者の合意形成がよりしやすくなったり、敷地の売却制度を導入するなどの踏み込んだ政策が行われました

現在も築50年や築60年の分譲マンションは多く存在していますので、地震が多い日本においては分譲マンションの建替えは急務な問題です

しかし一見すると、この法改正も区分所有者にとってはいろいろな問題がはらんでいます

まず1つ目は費用面です

通常の大規模修繕工事であれば、計画的な修繕積立金で賄えるマンションも多いのですが、いざ建替えとなると莫大な資金が必要になります

区分所有者すべての方が工面できれば良いのですが、各家庭のお財布事情は様々です

中には当然工面できないと言って反対する方もいらっしゃいます

 

次に入居時期です

新築でマンションを購入して、すでに50年以上住んでいる方は住宅ローンを完済され建替えについては大きなハードルは無いのかも分かりませんが、10年前や 5年前に購入し住宅ローンを利用された多くの方は住宅ローンを完済できていません

このように入居時期によって建替えに関する考えは様々です

ここも大きな障害となってしまいます

 

フルリノベーションされた方

先程の入居時期と同じような内容ですがあえて古いマンションを安価な価格で購入してリノベーション費用にお金を回した方もいらっしゃいます

中にはヴィンテージ感の強いマンションを購入してした方もいらっしゃいます

そういった方にとって建替えには理想のお部屋を壊す事になります

せっかくリノベーション費用にお金を回して、自分の理想の住まいを作ったのにマンションが建替えされてしまうと、そもそも自分の希望とは違うお部屋になってしまいます

これ以外にも様々な問題は発生しますが、大きく上げるとこの3点が建替えの障害になると思っています

そしてここからが大事なポイントなのですが

分譲マンションと言うのは、基本的には区分所有者の多数決で物事が決定されていきます。

仮に自分が建替えに反対派であったとしても、同意形成に必要な賛成が得られると、建替えが進められることになってしまいます

当然住人同士の諍いも発生すると思われます

そして自分はもうそんなマンション住むのは嫌だと思って、売却に出しても建替られる予定のマンションを買う方はまずいらっしゃらないでしょう

当然住宅ローンが残っている方には返済の問題も出てきます

このように建替えについての円滑化が済む事は良いのですが、一方では負の側面も出てきます

分譲マンションは一戸建てと比べて、立地の条件が良いことなどが挙げられますが、やはりすべての事柄を自分で決められないというのが欠点でもあります

地震大国日本においては、耐震性の低い建物は建て替えせざるを得ないというのが大きな意見でもあります

その辺も考慮して、今後のマンションライフにお役立て下さい