不動産売却の話

査定価格の本当の話

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今日はたびたび質問があります査定価格について説明をさせていただきます

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私がこの業界に入った30年程前の査定の方法と言うのは近所の不動産屋や大手不動産会社に連絡をして査定をしてもらっていました

あまり複数の会社に査定を依頼される方は少なかったように思います

しかし現在はほとんどの方が複数の不動産会社に査定を依頼されていると思います

特にネットで査定を依頼される場合はほとんどそうです

当然不動産会社もその事はわかっています

ここでお客様にはとても不利益なことが生じてしまいます。現在の不動産市況と言うのは以前と比べ取扱件数がどんどん減少しています

これは人口減や世帯数が減っていますのでどうすることもできません。そういった中でどこの不動産会社も売物件を受託したくて躍起になっています

そういった中で査定が他の不動産会社とバッティングするのですからその査定価格も自信がない不動産会社以外は高値をつけることになります

その高値を付けた査定価格で売却できれば売主様にとっても非常に利益がある話ですが事はそんな簡単には進みません

逆の立場で考えればすぐわかることですが相場以上に高い金額で販売されている物件を購入される方はまずいらっしゃいません

するとどうすれば売れるのかというと当然相場価格まで値段を下げることになります。そうすることにより売却期間は長くなり場合によっては塩漬け物件と言うようなマイナスイメージを購入者に与えることにもなります

この塩漬け物件になった場合は相場でも売れない場合があります

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しかし一般の方が査定を依頼された場合当たり前ですが高値をつけてくれた不動産会社に依頼したくなるのも人情です

そしてこの高値で売却できない為にトラブルが発生しています

特に住み替えを希望されている場合は、現在住んでいる家がいくらで売却できるかは非常に大きな問題です。それを専門家である不動産会社から提示された価格で売れなかった為に住み替えができなかった場合もあるそうです

先日相談を受けたのですがインターネットで簡易査定を依頼したら金額が数百万円も違ったそうです

果たしてそんなことが起こり得るのかと言うような相談でした。確かに不動産は定価と言うものがありませんので購入された方が相場よりも数百万円高くても買いたいと思えばそれで成立するのも事実ですので100%嘘を伝えているとは言い難いところですが、常識的に考えて相場よりも数百万円高い不動産が売却できる可能性は限りなくゼロに近いです

それではこのように複数の不動産会社に査定を依頼して価格があまりにもバラバラだった場合の対応ですが、査定価格が提示された後に例えば御社ならいくらで買い取りしてくれますかと質問してください

仲介の査定価格と違い買取価格っていうのはそこの不動産会社がシビアに買取価格を出していきます。その買取価格の提示を拒まれたりあまりにも査定価格と買取価格に乖離があればその理由をきちんと説明してもらうといいと思います

その説明があまりにも曖昧なものであったりした場合は、一旦お客様に期待を持たせ高値の査定価格を提示し売り物件を受託することだけが目的の会社だと判断してもいいと思います

そういった会社に依頼をすると当然売却することができませんので時間をかけて価格を下げることになりますこれは不動産を売却する上で1番の悪手となります

そしてそのような不動産会社に売却を依頼しても決して良い結果は生まれないと思います。私が常日頃大事にしている事は査定価格は不動産会社がプライドを持って提示する価格ですつまりその価格であれば必ず仲介で売却できるだろうと信じて提示しています

その価格を売主様も理解された上で相場以上のチャレンジ価格で売却に出す事は良いのですが、自社の利益だけを考えて売主様にできもしない売却価格を提示するような不動産会社には依頼することはおすすめできません

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